奥武蔵・秩父豆知識

コワタの地名を追うー飯能市深沢周辺の山と山上集落ー

飯能市深沢の東にある350㍍圏ピークは『ものがたり奥武蔵』略図で「コワタ」と命名。しかし、この名はそれ以降登山地図やガイドブックでは全く見かけない。そこで、深沢集落で執念の地名確認を行った。その経緯を詳述し、深沢をめぐる山名・峠名を整理。
奥武蔵・秩父豆知識

観音ヶ岳の西鳥居

北向地蔵先の主稜線の2つの山を取り上げる。山頂北側の岩壁下にある岩場(観音ヶ岳の西鳥居)から岩壁を仰ぐと、観音様の顔のように見えたところから観音ヶ岳の名が生まれた。そして地元の地形語彙「ソラスカシ」「スカリッパ」からスカリ山の山名を考証。
奥武蔵・秩父豆知識

「小瀬名富士」は地元呼称ではなかった!

奥武蔵の物見山から北向地蔵へのハイキングコース脇にある山は、近くの集落「小瀬名」に因み「小瀬名富士」と呼ばれてきた。しかし、地元での聞き取りで、これが誤りであり、「むすび山」が地元呼称であることが判明。さらにむすび山付近の巨石・名石に言及。
比企・外秩父の山徹底研究

官ノ倉山のゴルフ場造成問題とメガソーラー設置問題

官ノ倉山を挟んで計画された2つのゴルフ場。小川町側のゴルフ場造成跡地にはメガソーラー事業が浮上。官ノ倉山をめぐる開発とその頓挫の歴史をたどるとともに、2020年以降住民と事業者との激しい対立を招いたメガソーラー事業に関する経緯を詳述したい。
奥武蔵・秩父豆知識

幻の滝・モクトの滝(古滝)

ハイカーで賑わう日和田山・高指山・物見山。そんなポピュラーな丘陵の高指山付近の山中に「モクトの滝」なる幻の滝があると地元で聞いたのは1988年。その直後に滝を探索。林の中の水量少ない滝だが、約8メートルの堂々たる滝。「古滝」の別名がある。
奥武蔵・秩父豆知識

「ヤセオネ峠」は地元呼称ではない。聞き間違いが生んだ誤称の可能性も。

奥武蔵の入口にある一等三角点の山。物見山。その西側鞍部を「ヤセオネ峠」と呼んでいる。だが、筆者の調査で地元では「ヤセオネ峠」とは呼んでいないことが分かった。地元では「ヤツゾネ」と呼び、峠ではなく、物見山西側鞍部から宿谷の滝にくだる坂を指す。
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「比企・外秩父徹底研究」第5回「遠ノ平山とその周辺」に「内洞沢棚田」を加筆しました

遠ノ平山の節に内洞沢棚田の項目を加筆。国道254号線小川バイパス中爪橋付近から眺めることのできる「内洞沢棚田」は、休耕田になって荒れていた棚田を数年かけて再生させ、コメ作りに成功した地である。春には桜が咲き、夏には蛍の舞う地を訪ねて欲しい。
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「比企・外秩父の山徹底研究」第5回「遠ノ平山とその周辺」を全面的に書き直しました

新資料にもとづき遠ノ平山の項目に加筆。また寒沢山の位置が誤りであったことが判明したので、正しい位置を明記するとともに、内寒沢遺跡に関する記載も付け加えた。さらに、これまで「寒沢山」としてきた山の名が「寺山」であることも判明。山名由来を記述。
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「比企・外秩父の山徹底研究」第6回「雷電山・御岳山・大峰とその周辺」に加筆しました

古い地誌を参照に、福寿山が福寿という字名にある山やその周辺の山(御岳山・三笠山・八海山)を含む総称名であり、福寿山の山頂が御岳山であることが判明。また「富士見平」は「福寿」南側の字名。これを受け、御岳山・福寿山・富士見平・大峰の位置を整理。
比企・外秩父の山徹底研究

「比企三山」は地元(小川町)の呼称ではなかった!

笠山・堂平山・大霧山を「比企三山」と総称することに疑問をもつハイカーは少ない。だが、小川町では秩父郡の山である大霧山を含めることに対し、疑問をもつ人が多い。そこで「比企三山」という総称の起源に遡り、それが地元呼称ではないことを明らかにした。