奥武蔵・秩父豆知識

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コワタの地名を追うー飯能市深沢周辺の山と山上集落ー

飯能市深沢の東にある350㍍圏ピークは『ものがたり奥武蔵』略図で「コワタ」と命名。しかし、この名はそれ以降登山地図やガイドブックでは全く見かけない。そこで、深沢集落で執念の地名確認を行った。その経緯を詳述し、深沢をめぐる山名・峠名を整理。
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観音ヶ岳の西鳥居

北向地蔵先の主稜線の2つの山を取り上げる。山頂北側の岩壁下にある岩場(観音ヶ岳の西鳥居)から岩壁を仰ぐと、観音様の顔のように見えたところから観音ヶ岳の名が生まれた。そして地元の地形語彙「ソラスカシ」「スカリッパ」からスカリ山の山名を考証。
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「小瀬名富士」は地元呼称ではなかった!

奥武蔵の物見山から北向地蔵へのハイキングコース脇にある山は、近くの集落「小瀬名」に因み「小瀬名富士」と呼ばれてきた。しかし、地元での聞き取りで、これが誤りであり、「むすび山」が地元呼称であることが判明。さらにむすび山付近の巨石・名石に言及。
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幻の滝・モクトの滝(古滝)

ハイカーで賑わう日和田山・高指山・物見山。そんなポピュラーな丘陵の高指山付近の山中に「モクトの滝」なる幻の滝があると地元で聞いたのは1988年。その直後に滝を探索。林の中の水量少ない滝だが、約8メートルの堂々たる滝。「古滝」の別名がある。
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「ヤセオネ峠」は地元呼称ではない。聞き間違いが生んだ誤称の可能性も。

奥武蔵の入口にある一等三角点の山。物見山。その西側鞍部を「ヤセオネ峠」と呼んでいる。だが、筆者の調査で地元では「ヤセオネ峠」とは呼んでいないことが分かった。地元では「ヤツゾネ」と呼び、峠ではなく、物見山西側鞍部から宿谷の滝にくだる坂を指す。